3月12日(火)に卒業式が行われました。当日の朝方まで,風が強く,雨もひどい天気でしたが,生徒が登校する時間には暖かい陽差しが教室に降り注ぎました。今年度,3人が小宝島小中学校を巣立っていきました。小学6年生は4月より小宝島学園後期課程へ進級し,中学3年生2人は高校へ進学します。当日の卒業生の様子をお知らせいたします。
【小学6年生】
答辞
本日は小宝島小・中学校の卒業式にお越しいただき、ありがとうございます。私はこれまでに、家族、友達、先生方、地域の皆様など、多くの方々に支えていただき、こうして今日という舞台に立つことができました。この春のよき日に卒業できることを、たいへんうれしく感じています。
私は、小学一年生から六年生までの六年間小宝島小中学校に在学しました。様々な人との出会いがありました。私が楽しく学校生活を送ることができたのは、在校生の皆さんとの出会いが大きかったです。みなさんが、積極的に私を遊びに誘ってくれたり、優しく接してくれたりしたおかげでたくさんの思い出を作ることができました。
みんなで取り組んだ大運動会、持久走大会、きれいな海で泳いだ水泳大会、そのすべてが今でも心に残っています。
みんなで団結して学校行事を成功させる力は、小宝島小・中学校のよさであり、よき伝統だと思っています。これからも大切にしていきたいです。
また、学習内容も理解することができたことは、私の力だけではなく、先生方の御指導があったからです。
先生方は、私が分からなかった問題も丁寧に一からわかりやすく教えてくださり、わかるまで何度も教えてくださいました。疑問にも答えてくださり、様々なことを学ぶことができました。こうした先生方の御指導のおかげで、学習内容を理解し、深めることが出来ました。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。これからの中学校生活でも学んだ事を活かしていきます。
また、これまで毎日健康に過ごすことが出来たのは、両親、祖母のおかげです。
私の健康を考えて毎日おいしい料理を作ってくれたり、身の回りのことをしてくれたことで、安心して毎日を過ごすことができました。どんなときも私のことを支えてくれて本当にありがとうございました。
中学校でも学習や行事などいろいろなことに挑戦していくので、これからもよろしくお願いします。
最後に、ここにいる皆様のおかげで、私は充実した毎日を送ることができました。小宝島の雄大な自然の美しさの中で、ここでしかできない様々な経験ができたことを宝物にして、これからも頑張っていきます。6年間本当にありがとうございました。
令和6年3月12日
【中学3年生】
肌寒い風が吹きつつも,温かい陽差しが私たちを照らす今日この日,私たち卒業生のために厳かで晴れやかな卒業式を挙行していただき感謝申し上げます。
15年間私を育ててくれた,この小宝島から旅立つということに不安でいっぱいですが,様々なことを乗り越え卒業という今日の日を迎えることができました。
地域のみなさまをはじめ,先生方,○○ばあ(曾祖母),○○○さん(祖母),○○さん(伯祖父),兄弟,そしてお父さん,お母さん,みなさまの大きな応援を頂いて,私は今日,この舞台に立つことができました。ありがとうございます。
毎年ある,人の入れ替わりに戸惑いつつも,多くの人と出会い,日々新しい価値観を身につけ成長することができたのも今まで見守ってくださったみなさんのおかげです。辛い時はいつもみなさまに支えられ,前を向き進むことができました。そんな皆様へ数えきれないほどの感謝でいっぱいです。
先生方,授業中や休み時間だけでなく,普段の生活や島の行事でも,私たち生徒を支えてくださりありがとうございました。先生方の存在は私だけでなく,島全体にとって非常に大きく安心感を与えてくれました。進路相談などでは特に親身になってくださり,感謝に堪えません。
友だちのみんな,どんな時も一緒に遊んで,悪ふざけにも付き合ってくれてありがとう。みんなの話を聞いて新しい発見をすることが毎日の楽しみでした。それぞれ違う道に進んでも一緒に過ごした日々は決して忘れません。
○○さん(同級生),1年間同じ教室で学び,私の冗談に付き合い,時に冗談なのか本気なのかわからないボケで私を笑わせてくれてありがとう。久しぶりの同級生でどう接すれば良いか不安でしたが,○○さんは明るくユーモアがあり,すぐに慣れることができました。おかげで楽しい一年間になりました。進む道は違うけれど,高校に言っても応援しています。お互いに頑張りましょう。
○○ばあ(曾祖母),豊富な知識でいつも私に知らないことを教えてくれてありがとう。○○ばあは私にとって人生の大先輩であり,優しく,大好きな存在です。これからも長生きして島を,そして,これからの私の成長を見守ってください。
○○○さん(祖母),お父さんのいない時,美味しいご飯を作ってくれ,私たちの面倒をみてくれてありがとう。たまえさんに教えてもらったこと,一緒にすごした日々は,特にトビウオ漁に行った日の光景は今でも覚えています。
○○さん(伯祖父),いつも牛のお世話をしながら,地域の活動をして私たちを支えてくれてありがとう。○○さんがいろんな仕事をしてくれるおかげで私は快適に小宝島で過ごすことができました。
○○○(妹),私がくだらないことを言ってもいつでも聞いてくれてありがとう。好きな音楽や本の話をしている時,私はとても楽しかったです。いつも鹿児島から応援しています。私がいなくなっても友だちとたくさんおしゃべりをしてください。
そして最後にお父さん,お母さん。私をいつも優しく,時に厳しく,のびのびと育ててくれてありがとう。お父さんは,昔からよく絵本を読んでくれたり,一緒にテレビを見たりして私を喜ばしてくれました。私が小学校に入学してからは島で私たち兄妹の面倒を見てくれました。
お母さんは,私を産み,いつもたくさんの愛情を持ち,温かい眼差しで私を見守ってくれます。お母さんの存在は私にとって優しくて大きな存在です。
お父さん,お母さん,私を立派に育て上げてくれて本当にありがとう。これからも,二人仲良く健康でいてください。
間近に迫った鹿児島での新しい生活,期待と不安に胸躍らせる日々です。高校に進学しても,島のみなさんへの感謝の気持ちを忘れずに。小宝島中学校の卒業生として誇りをもってすごしたいと思います。
すばらしい出会いをくれた小宝島。私たちのためにこんなにも思い出に残る卒業式をあげてくださったみなさま方,本当にありがとうございました。心から感謝してお礼のことばといたします。
みなさん,今まで本当にお世話になりました。
令和6年 3月12日
温かい日の光が降り注ぎ,春の訪れを感じる今日,私たち,小学校第5回生,中学校第7回生は卒業式を迎えることができました。本日,お忙しい中,私たちのためにご臨席いただきました皆様,本当にありがとうございます。
私は4月から,この小宝島に来ました。親元を離れ,この小宝島に来ることは,とても不安で仕方ありませんでした。しかし,その分,いやそれ以上に小宝島での生活をみなさんのおかげで楽しむことができました。
地域のみなさま,学校の先生方,児童・生徒のみなさん,そして日常生活を支えてくれた寮監・寮母の○さん,○○さん,私が望むことをいつも優先してくれたお父さん,お母さん,本当にありがとうございました。
この小宝島での思い出は,数えきれないほどたくさんあります。春に行われた遠足。この時,初めて魚を釣ることができました。足がつかず,おぼれそうになった水泳学習。足がつかないからこそ,必死に泳ぐ練習をしました。次第に泳げるようになると,魚を見ながら泳ぐ余裕もできてきました。小宝島に来る前と比べると行事が多く,そのどれ一つとっても私にとって大切な思い出です。
運動会で地域の方と一緒になって競い合う種目,縄ないや竹馬は今までしたことのない種目だったので足を引っ張ってしまわないか私は不安でした。しかし,一人では難しいことも,他の誰かがフォローしてくれ,楽しんで競技に参加することができました。そしてチームで協力することの大切さに気づきました。
ここ小宝島小・中学校はどの行事も仲間と協力しなければ成し遂げられないものばかりで,学ぶことが多かったです。行事の準備では時に意見が合わず,なんとなく気まずい思いをしながら作業した時もありました。相手を理解しようと考えたり,辛抱強く耐えたり,時に強引に意見をまとめたときもありました。しかし,共にすごし意見を言い合う中で,お互いの心の内を知ることができ,うまく行事を進めることもできました。また,成功したときの喜びを共有することもできました。たくさんの活動を通して,さまざまな人と関わることができたのもここ小宝島での大きな収穫の一つです。
寮生活では,たまにけんかをしたり,みんなで夜に釣りに行ったり,きれいな星空を見たりもしました。毎週日曜日は,みんなでスープやオムライス,魚を焼くなど,寮生で協力して料理もしました。だんだん私たちが作るお昼の定番メニューはカレーライスになりました。いつも栄養満点で,私たちが喜ぶ美味しい食事を作ってくれる給食調理員の○○さん,○○○さん,○○さん,○○さん,寮母の○○さんにあらためて感謝いたします。
初めての寮生活で,最初は慣れない日々でしたが,このメンバーで同じ時間をすごすことが出来て本当に良かったです。一年間という短い時間でしたが,みんなでたくさんの経験をすることができました。本当にありがとうございました。
最後になりましたが,地域のみなさま,小宝島に初めて来た時,緊張していた私に優しく話しかけてくださり,また私たちを温かく迎え入れてくださりありがとうございました。何も知らない私たちに,この小宝島の行事やきまりのことについて優しく,丁寧に教えてくださいました。お話を聞くたびに,島のことをよく知れてとても嬉しかったです。わずか一年でしたが,ここ小宝島ですごした日々はとても楽しく,充実した一年でした。
ともに喜び,一緒になって遊び,時に厳しく叱って私たちを導いてくださった先生方,一年間,本当にありがとうございました。私が困っていたり,悩んでいたときに一緒に悩み,アドバイスをたくさんして頂きました。それにも関わらず,反発してしまったこともありました。そんな時でも笑って許してくださり,叱ってくださいました。冗談を言ったり,私の無茶ぶりに答えてくださったり,本当に楽しい楽しい時間をすごすことができました。本当にありがとうございました。
そして○さん(寮監),○○さん(寮母),お父さん,お母さん,思春期の私はなかなか素直になれず,私のためを思ってかけてくれた言葉も,なかなか受け入れることができませんでした。進路を決めなければならない中,また勉強を頑張らなければならない時に険悪なムードになってしまうこともありました。イライラし,あたってしまうこともありました。それでも,どんな時も私を励まし,寄り添い,不安を和らげてくれる,その温かさが本当に嬉しくて,いつも心の中では感謝の気持ちでいっぱいでした。普段は照れくさくてなかなか言えないけれど,いつも感謝しています。ありがとうございます。私たちは少しずつ自立していき,いつかお父さん,お母さんの元を離れていきますが,それまでしばらくお世話になります。よろしくお願いします。
これから私たちはそれぞれの進路に向かって一歩一歩自分の足で歩いて行きます。○○○さん(小学6年生)は4月から後期課程に進級し,○○さん(同級生)と私は高校生になります。これから大きな壁にぶつかったとしても,ここ小宝島で学んだことを忘れず,皆さんから頂いた数えきれないほどの幸せを,バトンのように次の人へ受け渡せるような人へと成長します。小宝島での思い出を胸に,看護師になるという夢に向かってこれからも頑張ります。一年間本当にありがとうございました。小宝島のますますのご発展と,地域のみなさまのご健康を祈念して,お礼のことばといたします。
令和6年3月12日